富士市を拠点に活動する和太鼓奏者
演奏と教室を通して、和太鼓をもっと身近なものに

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富士市を拠点に、和太鼓奏者としてアーティスト活動を行いながら和太鼓教室を運営している若林佑介さん。世界的プロ和太鼓グループ「鬼太鼓座(おんでこざ)」への入座をきっかけに富士市へ移住してから、ソロ奏者として独立したあとも活動の幅を広げています。今回は、若林さんに富士市で活動するメリットやこれから行っていきたいことについてお話しを聞きました。

和太鼓奏者 若林佑介さん(和迦)

きっかけは和太鼓グループへの入座

もともと神奈川県横浜市の出身で、10代の頃はバンドでドラムを演奏していました。和太鼓に出会ったとき、自分に合っているなと感じて、2005年に和太鼓グループの鬼太鼓座に入座することになったんです。鬼太鼓座は、富士市を拠点にしているグループなので、入座をきっかけに富士市へ移住しました。結婚を機に鬼太鼓座をやめることになり、2013年に独立しましたが、そのときも地元に戻ることなく、そのまま富士市に定住しています。

演奏家としての活動とともに、静岡県内になかった和太鼓教室を開講

普段は富士市を中心にイベントなどの依頼を受けて活動しています。今は正式なメンバーではないですが、鬼太鼓座の公演に呼ばれるときもあります。直近では、富士山メッセで開催された国際交流フェア2023に、富士山和太鼓道場として出演しました。

ソロ奏者として独立してから、演奏以外でも和太鼓を使って何かやりたいという思いがあり、2015年に和太鼓教室を開講しました。始めた当時は静岡県内に太鼓教室がなく、浸透するまで時間がかかりましたが、少しずつ生徒が集まっていきました。現在は、富士と沼津、韮山、静岡の4カ所で大人向けの教室を開いており、2022年からは三島で子ども向けの教室も始めています。

他にも、ふじのくに子ども芸術大学に参加して、子どもたちと和太鼓で1つの曲を仕上げたり、幼稚園での和太鼓体験を行ったりもしています。富士市内の地域に根差した和太鼓グループにも参加し、和太鼓を通じてメンバーの皆さんと交流することができています。

富士市を拠点にすると東西どちらにも行きやすい

演奏の仕事で県外に行くことが多いのですが、富士市からは東西どちらにも行きやすいです。東名高速道路と新東名高速道路のインターチェンジが近くにある場所は、このあたりだと富士市くらいなんですよね。例えば、帰るときの都合で新東名を使ったとして、降りる場所が遠くなるかなとか気にする必要ないですし。新東名と東名どちらも使いやすいので便利です。それに富士市からは、名古屋でも首都圏でも、2時間前後で行けますよね。横浜市に帰るときも1時間半あれば着いちゃいます。新富士駅があるので新幹線での移動もしやすいですし、とくに独立してから、富士市を拠点にすると活動がしやすいと実感するようになりました。

もともと人込みが好きではないので、山があって海もある、自然豊かな富士市は暮らしやすいです。
レジャーにも行きやすいし、温暖で雪も降らない。子育てもしやすい場所だと感じています。

やりたいことをサポートしてくれる制度

補助金の相談をするために、2年くらい前に初めて商工会議所へ行きました。和太鼓教室の楽器を揃えたりホームページを作ったりするために補助金を活用できたので、とても助かりました。自分が何をやりたいのかがはっきりしていれば静岡県や国へ申請する為の書類を揃え、申請文書も相談しました。このようなサポート体制やアドバイスを受けられる、とても恵まれたまちだなと思いました。
2023度も「小規模事業者継続補助金」を申請したいので商工会議所へ相談しに行く予定です。

幼稚園での和太鼓体験は富士市の事業に参加して行っています。知人を通してその事業を知ったのがきっかけで、何度か呼んでいただいています。ちょうど子ども向けの和太鼓教室を始めたいと思っていたときだったので、園児たちが和太鼓に触れる機会をつくることができて嬉しいです。

和太鼓を仕事にできる人を増やし、和太鼓をもっと身近なものにしたい

教室を運営することで、和太鼓を仕事にすることができました。今後は僕のように、和太鼓に関わることを仕事にする人を増やしたいというのが今の目標です。和太鼓って、現状では仕事にしにくいんです。でも、仕事にしたいと思っている人はたくさんいると思うんですよね。都心には和太鼓教室がたくさんあるので、地方でもそうなるように、まずは静岡県内で盛り上げていけたらと思っています。

あとは、和太鼓がもっと身近なものになったらいいですね。日本の楽器なので、伝統文化とか堅いことは抜きにして、まず楽しんでもらいたいです。教室を通して、和太鼓に気軽に触れ、親しんでもらうための枠組みを作っています。和太鼓を始めたばかりの生徒さんは、自信がなくて、ステージに立つなんて無理ですって言われる方が多いんですが、経験を積んでいくと成長していって、堂々とステージに立つようになって。そういう変化を見られることに、自分自身もすごくやりがいを感じます。

和太鼓の音は目に見えないですが、演奏することで発信されて、振動して、相手に伝わっていきます。どういう結果が生まれるかは分からないですが、前向きな何かに変えられたらなと、そう思って常に演奏しています。