地方移住・多拠点居住支援イベント『ツナゲナイト』で
地方の魅力をアピール

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2023年12月8日(金)に六本木ヒルズ森タワーで開催された、地方移住・多拠点居住支援イベント『ツナゲナイト』。イベントに出展した富士市産業交流部産業支援課 DX・中小企業支援担当 松葉剛哲主査に当日の様子を伺いました。

「ツナゲナイト」について教えてください

ツナゲナイトは、首都圏在勤でワーケーション・テレワーク・移住・多拠点居住に興味がある方に対して地方の魅力をアピールするイベントです。六本木ヒルズ31階の、ENGAWA株式会社オフィスで夜に開催したのですが、夜景が美しく、東京タワーが目の前に見える開放的な空間でした。
出展した自治体は私たち富士市と、長崎県五島市の2つでした。両市でアピールするポイントが違ったので、それぞれの魅力が参加者にしっかりと伝わったのではないかと思います。

今まで様々なイベントに出展されていますが、「ツナゲナイト」に参加を決めた理由は何だったのでしょうか

今までも大規模なイベントや展示会へ出展してきましたが、その後実際のワーケーションやテレワークにつながる効果が思うように出ていないと感じていました。そんなとき、ツナゲナイトの出展のお話をいただきました。ツナゲナイトは定員30名と参加人数は少ないですが、その分地方への関心度が高い方がいらっしゃるのではないかと思い、出展を決めました。実際イベントの参加者は20名ほどでしたので、大きなイベントに比べてかなり時間をかけて密にお話しできたと感じています。

他のイベントとの違いはなんでしょうか

大きなイベントでは、まず対面で座って話すことはありません。参加者とは立ってお話をして、富士市からのお土産を渡したら終わりになってしまうことが正直多いです。しかし今回のイベントでは参加者のみなさんが座っていることで、しっかりと話ができました。参加者の方から話しかけてくれたことも今までのイベントとは違うと感じました。今回初めてこのような形式のものに出展しましたが、ゆっくり話す時間があるイベントは良いですね。
もう一点、今回のイベントの良かったところはお酒を提供してもOKだったことです。お酒を飲みながらだと、参加者のみなさんも上機嫌で話を聞いてくれます。これは、出展を決めた理由の一つでもありました。お洒落な空間でみなさんと和気あいあいと会話できたことは良かったです。

どんな方が参加されていましたか?

地方に興味を持たれていて、移住を検討していたり地方で働きたいと考えていたりする40代前後の方が多かったですね。地方への関心度が高く、すでに色々なイベントに参加して様々な地域と繋がっている方が多かった印象です。そのため、熱心にこちらの話を聞いてくれました。

どんな質問を受けましたか?

このイベントに限らずですが、買い物する場所やおいしいものなど、生活環境について興味を持たれる方が多いですね。おいしいもの繋がりで、富士市はお茶が有名であり、大渕笹場にお茶畑を見ながらテレワークできる場所もあるとアピールしています。

富士市のどんなところに興味を持ってもらえましたか?

富士市の認知度は低いのが現状です。紙のまちということも、全国的にはあまり知られていません。でも「トイレットペーパーなどをつくる製紙業が盛んなまちなんですよ」とお伝えしたら興味を持ってもらえました。
今回のようなイベントの参加者へのお土産セットには、必ずトイレットペーパーを入れています。複合型スポーツ施設「エスプラットフジスパーク」さんが運営する市内唯一の醸造所で作られているクラフトビールも、セットの中で人気の品です。
エスプラットフジスパークさんで受け入れている研修型のワーケーションの紹介をしたところ、具体的な情報が知りたいと質問を受けました。個人だけでなく企業も取り込める話ができたと感じています。

東京在勤で新幹線を利用する方には、「新富士は通過する駅」というイメージが強いです。でも、通過するということは都内から近いんですよね。やっぱり富士市の強みはそこだと思っています。ワーケーションを勧める上で、日帰りができるのは大きなポイントです。富士市への移住者を増やしたいですが、いきなり「移住しませんか?」というのはハードルが高く、躊躇される方も多いです。そのため私は「仕事をしに富士市に来ませんか?」とお声がけしてきました。まずは富士山を見ながら、おいしいものを食べながら仕事をして日帰りしてもらう。ワーケーションやテレワークで活用して、休日はゆったり泊まりで来ていただけたらと思います。

テレワーク推進事業の今後について聞かせてください

まずは富士市の名前をもっと広めていきたいですね。関係人口や富士市のファンを増やしていきたいです。そのために「富士市ってこんなところです」、「(この事業をきっかけに)仲間ができたり、関心が深まったりしたら富士市へ働きに来てください」と伝えています。
また、デジタル技術を使うことで、富士市がさらに魅力あるまちになってほしいと思っています。そのためには、富士市の子どもたちがデジタル技術に触れる機会を増やしたいと考えています。富士市は製紙などのものづくりの会社に支えられています。現場で作業をしている人も大切ですが、製造業もデジタル化へシフトしています。今後、デジタルを扱えるものづくり人材は必要となっていきます。せっかく富士市では小中学校でタブレットも支給されているので、子どもたちがものづくりという富士市の産業を支える人材となるために、知識や技術を学んでいってもらえたら良いですね。
テレワーク先進都市として、テレワーク・DXが進んでいる街にしていきたいです。それが、市内の製造業のためにもなると思っています。富士市の企業の発展のためにも更に進めていきたいです。