コロナを機にUターンして、富士市で起業
~富士市のIT格差をなくしたい~

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2020年より感染が広まった新型コロナウイルス感染症。そのコロナは生活に大きな変化を与えました。そのコロナを機に東京から富士市へUターンし、パソコンサービス業を起業した方がいます。

お話いただくのはLamData株式会社 代表取締役の渡邉健吾さんです。東京の証券会社に勤めていた渡邉さんが地元である富士市で趣味を活かした起業についての話をしていただきました。

富士市へのUターン

私は富士宮市で生まれ、横浜に引っ越し、小学4年生の時に富士市に移りました。その後神奈川県の大学を卒業後、東京の証券会社に勤めました。証券会社ではディーラーという仕事をしていました。簡単に言えば、証券会社に所属して株の売買を行い、会社に利益をもたらす仕事です。華やかな仕事がしたいと思い、その仕事を選択しました。

しかし、2020年からのコロナの影響で、会社内の組織が変わり、私は総務関係の部署に移り、そこで会社のパソコンの整備を行っていました。

もともとパソコンを触るのは大好きで、職場も秋葉原に近く、よくパソコンショップ等に通っていました。実はディーラーの仕事をしているときも、Excelやプログラムを活用してデータをとったり、今では当たり前になりつつあるAIを活用した予測等もしていました。

そしていつしか、パソコンを活用したサービス提供の仕事をしたいと思うようになり、いつかは戻る気持ちがあった富士市へ戻って起業しました。

富士市のITリテラシー向上の可能性

パソコンに関しては、ソフトウェア面もハードウェア面も包括的にサポートが可能です。当初は市内企業に対してソフトウェア面での支援を中心としたサービスを計画していました。しかし、実際に富士市に戻ってみると、ITリテラシーを向上させるための多くの可能性があることに気付きました。

富士市は製造業が盛んな地域であるため、業務においてパソコンの利用が必要不可欠でない企業も多い現状があります。東京の企業では一人一台のパソコンが当たり前ですが、富士市ではそのようなIT環境がまだ十分に整備されていない企業も多く見受けられます。

そのため、パソコンでトラブルが発生した際に、自ら原因が突き止められない企業も多く、ハード面も含めた総合的なサポートを行う役割が必要と感じました。

そこで私が地域密着のパソコンサービス業として、市内企業の役に立てればと考えています。

手間なしレンタルPCサービスという新サービス

現在行っているメインのサービスは、「手間なしレンタルPCサービス」というサービスです。類似のサービスは探せばあるかもしれませんが、ここまで丁寧にサポートしているのは私の強みだと思っています。

手間なしレンタルPCサービスは、月々3,000円からパソコンをレンタルでき、なんでも相談窓口のサポートも含まれています。万が一、会社内でパソコンのトラブルが発生した場合には、リモートおよび出張の両方でサポートを提供します。

パソコンを手軽に扱えるようになると、業務効率は劇的に向上します。このサービスを活用することで、パソコン導入に対する心理的および運用面での負担を軽減し、業務効率を大幅に改善していただけると考えています。

また、Windows 10のサポートが2025年に終了する予定です。これに伴い、今後の業務に支障が出ないよう、余裕を持ってパソコンの乗り換えやアップグレードの必要性を早めに確認していただくことをお勧めします。

地元資源の活用

現在の職場はコワーキングスペースのWORX富士と自宅を併用しています。自宅はあくまで作業場であり、商談等はWORX富士を活用しています。固定の事務所を持たないことで、コストを抑え、その分レンタル代金を低価格に設定できるのが秘訣です。手軽に利用できるコワーキングスペースは本当に便利で、コスト面でのメリットが大きいと感じています。

WORX富士は、他の利用者もいつもおり、話をしたりもします。こうやって、コワーキングスペースを通して知り合いが増えていくのはとても嬉しいです。

また、富士市で起業するときには富士市商業労政課の事業である 空き店舗等活用促進事業「紙内田ビル_for now」を活用させいただきました。

商店街の空き施設を期間限定ではありましたが、安価で使わせていただき、商店街の方々とも顔見知りになることできました。

さらに今は富士商工会議所の青年部の方々とも仲良くしていただいており、取引先も紹介してくれています。

このように地元の資源を活かしつつ、起業しました。

当初は個人事業主でしたが、2024年に念願の法人化ができました。

富士市のIT人材の育成

ここまで、富士市へUターンで帰ってきて、起業し、順調に進めることができました。

今後の夢としては、富士市中でIT人材を育成し、ITの格差をなくしていきたいです。そのために地域密着型の会社として、市内企業の皆さまがパソコンに対する困りごとがあった場合にぜひ、お声がけいただければと思います。

ちなみに別の夢として、いつかは保護犬の活動もしたいと思っています。

会社名であるLamは昔飼っていた犬の名前からとっています。

LamData株式会社
https://lam-data.com/