【連載企画】ビジネスマッチングを提供して人と人を繋げる活動
〜お互いの幸せのために〜
常葉大学 経営学科小豆川ゼミの学生による、副業・兼業を学ぶ特集企画、第4弾!
全国47都道府県の全ての拠点で地域の働く企業を応援する、「よろず支援拠点」山堀さんにお話を伺いました。
よろず支援拠点はどんな組織でしょうか
よろず支援拠点は、国の事業です。よろず支援拠点は全国47都道府県の全てに設置されていて、今回インタビューに答えてくださった山堀さんは静岡県のよろず支援拠点さんのメンバーです。
それぞれの地域の中小企業や個人事業主の方々の経営相談を受ける仕事を行っています。国がやっている事業なので、アドバイスを受ける際にお金を払わなくて良い、無料で相談できる経営相談窓口です。
なぜビジネスマッチングを支援しているのですか。
よろず支援拠点の主な相談は、売上や利益をどうしたら増やすことができるのかという内容が一番多いです。山堀さんは、その解決方法の一つとしビジネスマッチングを提案しています。ビジネスマッチングをすることで、相談に来た事業者同士の売上をお互いに上げるためのコラボができます。そのため、ビジネスマッチングを積極的に展開しています。
実際に相談に来られた方の中で静岡県内のどのような相談がありましたか。具体的な事例について教えていただきたいです。
富士市に四季彩堂さんという夏はかき氷が人気な雑貨屋があり、他では扱っていない特徴的な商品を集めたいという相談にいらっしゃいました。そこで、蒲原にあるお出汁屋の西尾商店さんとマッチングしました。西尾商店さんは、日本一を獲ったお出汁を作っています。認知度を上げたいという部分が課題だったので、四季彩堂さんを紹介して、日本一のおだしを四季彩堂さんのお店で売ることが決まり、お互いの商売に繋がったという事例があります。
事例を通して、企業やフリーランス事業者がどんなメリットを得られたと考えますか。
受けるメリットとして一番大きいのは、販路拡大です。フリーランスの事業者は自分を売り込む営業が得意でない方が多く、新しいお客さんを掴むために時間が割きづらい傾向にあります。そういう方々を支援の中でマッチングし、お仕事に繋がる可能性を獲得することができるメリットがあります。企業の方々からすると、地元のフリーランスの方々とマッチングすることで、綿密なコミュニケーションを取りつつコストパフォーマンスを追求できるというメリットがあります。
相談を通じてどういう人がどんな幸せを感じたと考えますか。
売上が上がるということが、一番幸せで、幸せの原点になると思います。それ以外にも、会社がたくさんの人に認知されることが働き手を見つけることにつながり、その先には会社を長く続けられるという幸せに繋がります。法人である以上、たくさんの人に対して責任を持たなければならないので、その責任を果たして成長していけることを実感できることが会社にとって一つ大きな幸せにつながるかもしれないです。
インタビューを通して、よろず支援拠点は企業とフリーランス、また企業同士の求めている点と点を結び、お互いのより良い利益、幸せのために活動していることが強く伝わってきました。また、企業とフリーランスは結びつくことが難しいというお話を伺い、改めて繋がることの難しさを感じました。お互いの利点を結びつけていくことができるよろず支援拠点が富士市でも活動してくださっていることを誇りに感じました。